大前田留五郎博士が、第五カモメ丸という軌道が地上1mを飛ぶ人工衛星を発明した(桂枝雀のわんだーらんどより)。白色レグフォン号と名前どっちにするか迷っているらしい。
ところで、
パズルです。この第五カモメ丸が地球一周する時の飛行距離:長さは、地球の外周に比べていくら長いでしょうか? 円周率は計算が楽なように3.14として、単位はm(以下切り捨て)。
答えは? 電卓たたいてもらうことにしても、さてどこから手を付けます?地球の円周長をwebで調べて、地球の直径を求めて、軌道の高さを足して、また周長を求めて、引き算しますか?
ヒントは、地球の大きさ関係なし。求めるのは、周長の差なので、電卓たたかないで方程式立てて、最終解の形をみると一目瞭然。実は円周率も3でも3.14でもこの場合結果同じ(軌道が4mだったら結果ちょっと違うけど)。地球の直径等豆知識を必要とするならクイズっぽいけど、円周率と、軌道の高さだけで、わかるので、パズルだと宣言したのです。
本で読んだ元のパズルは、縄を地球一周巻きつけた後、ここに1mの長さを足すと、地表からどれくらい浮きますか?という問題。予想は、mmですか、μmでしょうか?学生時代電子顕微鏡使わせてもらってましたが、その時に使う単位はオングストロームだったりしますが、そんな単位でもない。環境汚染で名前の売れてきたナノmの単位でもありません。大きな地球の円周(半径ですら6000km超えてたりします)に対して、たった1mがどれほど影響あるのか驚くと思います。 実はこっちのほうが結果に驚く問題かな?:ただクイズを思い出した以下の噺に対して逆なのでこの形式にしました。
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パズルを出した発端は、昔買った
LDプレーヤの名前(ページ下欄外)がわかったこと。その製品の売りは、長時間録画のLDでビデオやVHD並みの特殊プレイ:静止画とか、スロー再生等が簡単にできるということ。
何故同世代のビデオディスクVHD(パイオニア以外の大連合主導)では可能なこの機能が、このモデル以前のLDモデルで実現できないかというのは、LDの円盤の回転制御方式が、二通りあって、VHDとかレコードの回転制御と同じ一定回転数制御なら、信号を読み取るピックアップを、半径軸上で内側外側に必要な分動かすだけで後は、ディスクが回って、目標のデータの先頭を待てばいいだけなのですが、このCAV制御(角速度一定)は、円周長さが、内側と外側では、
円周長さ=直径*円周率
の関係なので、長さが異なるのがわかるでしょ? 逆に言うと、例えば同じ1秒分の記録している長さが外周と、内周で異なるわけです。
勘違いしたAV評論家さんがパソ通上で、一定回転速度なら、外周の方が高密度画像を記録できるから、テスト用の高解像度の画像は外周部に記録してディス作ろうと勘違い発言有。
物理的に記録が、外側は密度が低く(同じ一秒を長い距離に記録)、内側は密度高く(短い距離に同じ一秒分)記録しているので、ピックアップが拾う時間的な密度は同じになるというのが、正解。そもそもTV側が途中途中で解像度変えて途切れず滑らかに絵を出し続けられるわけがないという落ちです。
ところが、LDの特徴の長時間(両面で最大2時間:ビデオ並み)再生方式はそうはいかない。
LDのCLVというコンスタント線速度制御はCDも同様なのですが、ディスクの回転数を、外側内側で徐々に変えて、ディスク上物理的にぎっしり同じ密度で記録しているものを、回転数制御で常に同じレートで読みだす方式です(外は遅く回して、内は早く回して、データレートが等しくなるようにサーボ制御する)。 盤の回し方難しいですけど、無駄なく全面最高密度で記録するので片面1時間、両面2時間という映画記録にちょうどいい記録が出来たわけです。
つまり、連続再生でなく、ぽんとジャンプしてその時間の再生するときに、ピックアップの内外移動以外に、ディスクの回転数を目標とする部分に応じた適当な速度に制御しなければいけないので、大変なんです(通常安定回転するのが望ましいメカの回転速度を、瞬時に変えるのは大変)。目標の場所に来たかどうかは、ディスクを読んでみないと確認できないけど、読むためには再生データが希望のデータ速度になってなくてはいけない。しかも、安定しないと、画像がぐちゃぐちゃになる(データが足りないとか余るとか)という問題があったりするわけです。
この問題は、巨大なFIFOを用意することで、FIFOの入りくちデータレートがおかしくても、出口のビデオ出力のレートが一定にできるなら問題ない。FIFOの量が、変動時間帯に対して、余裕があれば問題なしという話になります。
みなさんが、手軽につかうAV機器は、先人たちがどうやって、困難な問題を解決するか?さまざまなアプローチをした結果、より良いものに、なって行っています。 技術屋さんの努力に報いるために、機械にもお金を出してあげてください。技術立国日本の成長は、みなさんが技術屋さんの努力に対価を認めるかどうかだったりするんですよ。
もっとも、無駄に高性能高品質なものを作るので、高くなって、海外製品に価格的にかなわなくなったという悲しい現実もあるんです。
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